今回は、認知症とかそういったものに関わらず、お年寄りは環境の変化に対応しにくいという話をします。
私の身近なところで3例ほどありますので、ほぼ間違いないと思います。
1つ1つ書いていきますね。
認知症とは無縁の祖父が病院で徘徊した話
まずは、2016年末の祖父が入院した時の話です。
以前にも書きましたけど、祖父は、90代だけど、認知症とかとは全く無縁な感じでした。
ですが、肺炎で入院してしばらくすると、むちゃくちゃ混乱して、病院内を裸足で徘徊するまでになりました。
歩きまわって危険だから止めに来てくれと病院から電話が来るレベルでした。
結局、この症状は2~3日で無くなりましたが、当時はかなり焦りましたし、本気で介護施設に預けることも考えました。
よくあの状態で、病院側が入院を継続させてくれたな、と思っています。そういう認知症に似た症状が出た場合は、拒否されることもありますからね。
引っ越し後に徘徊するようになったお婆さん
続いては、10年ぐらい前に近くに引っ越ししてきた夫婦とお婆さんの話です。
そのお婆さんは、同じことを何度も言う程度の、ちょっとボケ気味だけど認知症とは言えないのでは?ぐらいの人で、結構チャーミングな人でした。
自営業をしている母親と仲良くなって色々な愚痴を言い合っていたみたいです。
どうやら、同居している夫婦とあまり仲が良くないようで、そういった愚痴を言っていたとのこと。
そういったことが気軽に話せる相手が出来たからでしょうか、よくお店に来るようになったのまでは良かったのですが…
深夜にまで来るようになってしまったのです。
「○○さん!開けて!」
みたいな感じで、シャッターをガンガン叩かれたりしました。
おそらく、引っ越しで色々環境が変わって混乱していたけど、私の母の店というリラックスできる場所を見つけて、出来るだけそのリラックスできる場所に行きたいという気持ちが強く出てしまったのだと思います。
まあ、徘徊というのはちょっと違うのかもしれませんが、夜中に勝手に家を抜け出して、近所の家のシャッターをガンガンたたくのは…徘徊レベルの迷惑行為でしょう。
結局このお婆さんは、その数日後、施設に預けられることになりました。一緒に住んでいた夫婦が手土産をもって謝りに来ました。
今までこういったことは起こしたことがなかったのに、突然でこちらも驚いた、みたいなことを言っていたようです。
やはり、引っ越しという環境の変化で混乱してしまったのが原因ではないかな?と今では思います。
1日店を閉めただけで混乱する認知症の祖母
続いての例は、認知症の祖母です。
実は最近、母親が自営業の研修で、平日なのに店を閉めて外出していたのですが…その時の祖母の様子が非常におかしい感じでした。
具体的に書くと、今日が何日なのか、としきりに聞いてきたり、母親がいない理由を何度も聞いてきたり、店の開け方が分からないだとか、電話が来たらどうしようだとか、普段から出来ないことをかなり心配していたり…
何度も母親は研修で外出している、シャッターには「研修につき休みます」と張り紙を貼っているということを伝えても、納得してくれませんでした。
祖母にとっては、平日に店を営業していることが日常なので、平日に店を閉めているというのがとても奇妙に思えたのでしょう。それで混乱してしまったのだと考えられます。
平日に店を開けているか閉めているか、それだけでもかなり混乱してしまうのです。
環境の変化は混乱を招きやすいです
という感じで3例紹介しましたが、どうだったでしょうか?
お年寄りは本当に環境の変化に弱いと思います。かなりの確率で混乱してしまい、場合によっては認知症ともとれるような行動を起こす可能性があります。
ですので、お年寄りを伴った引っ越しや家の大幅なリフォームなどは控えておいた方がいいのではないでしょうか。